「叱る」と「怒る」は同じ?


昨日に引き続き、「叱る」ことについて話しましょう。

一般的には「叱る」と「怒る」は別のこと、と
考えている人が多いように思います。

「叱る」は、相手のことを思って怒ること、
「怒る」は、自分勝手に怒ること、というのが、
おおまかなイメージでしょうか。

でも、私はそうは考えていません。

本書にも書きましたが、「叱る」=「怒る」です。
ついでに言えば、「注意する」も全く一緒の意味です。

本書では、
「叱ること」は「リクエストすること」と
定義をしています。

「今どうして欲しい」「次から何をして欲しい」を
伝えるのが「リクエスト」です。

ところが、多くの人はリクエストなく叱っています。
百歩譲ってリクエストがあったとしても、
そのリクエストはとてもわかりづらく、
相手にとって受け入れ難いものになっています。

例えば、部下が報告を怠たり、問題が起きたとき、
上司が伝えるべきことは以下のどちらでしょうか?

1「次回からすぐに報告をしてほしい」
2「なぜすぐに報告しなかったんだ?」

人情としては2を選びたくなると思いますが、
正解は1です。

1であればリクエストが明確です。
ところが、2は何がリクエストなのかがよくわかりません。

もちろん、「次回からすぐに報告をしてほしい」の後に、
問題解決に向けて伝えることはありますが、
報告をしてこなかったという点について叱るポイントは
単純に「次から報告をすること」です。

気持ちを伝えたり、責任の所在を聞いたりするのは、
もっとずっと後にやることです。

繰り返しますが、「叱る」ということは、
単純に「リクエスト」をして、聞いてもらうこと。

そう思えば、叱ることももっと気持ちを楽にして
できるようになるのではないでしょうか。

【目次】
Chapter 1 叱れない人が増えている
Chapter 2 怒りという感情を理解する
Chapter 3 叱って嫌われる人、叱って好かれる人
Chapter 4 ムダに叱らない自分になる
Chapter 5 叱り方の教科書
Chapter 6 部下のタイプ別 叱り方のアドバイス